ザイアンスの法則(単純接触効果)という言葉を聞いたことはありますか?
ザイアンスの法則を一言で言うと、
”人間は、接触回数が増えると親しみを覚える”
という法則です。
もう少し補足すると、
・人間は、知らない人に対しては攻撃的な態度をとる
・接触回数が多いほど親しみを感じるようになる
・相手の人間的な側面が見えると感情が深まるなどの心情を示す
さらに、wikipediaでの解説です。
単純接触効果(ザイアンスの法則) ~wikipediaより~
初めのうちは興味がなかったり、苦手だったりしたものも、何度も見たり、聞いたりすると、次第によい感情が起こるようになってくる、という効果。たとえば、よく会う人や、何度も聞いている音楽は、好きになっていく。これは、見たり聞いたりすることで作られる潜在記憶が、印象評価に誤って帰属されるという、知覚的流暢性誤帰属説(misattribution of perceptual fluency)で説明されている。また、潜在学習や概念形成といったはたらきもかかわっているとされる。図形や、漢字、衣服、味やにおいなど、いろいろなものに対して起こる。広告の効果も、単純接触効果によるところが大きい。CMでの露出が多いほど単純接触効果が起きて、よい商品だと思ったり欲しくなったりするのである。
したがって、この法則はビジネスや恋愛でも有効ですし、人だけでなくモノなどにもあてはまるため、マーケティングでもよく使われています。
したがって、この法則をおさえておくと何かと役に立ちます。
職場での人間関係
職場での人間関係ですが、上司や部下、同僚とのコミュニケーションにも、この法則は有効です。例えば上司とコミュニケーションが取りづらいと悩んでいる方は、単純に接触回数を増やすことで、解消します。(接触回数を増やすことは、嫌かもしれませんが。笑)
理由は何でも良いのですが、とにかく接触回数を増やすのです。私の個人的な経験では、最低でも1週間に1回は接触をしないと、この接触効果は得られません。なるべく業務のなかで上司と接触する機会をルーチン化すると良いでしょう。
なお、接触時間や接触する内容はまったく関係ありません。頻度(回数)で勝負です!
また、飲みニケーションについてですが、オフのコミュニケーションでお互いの親近感は増す効果はありますが、これをきっかけに接触回数を増やさないと意味がありません。結局、いやいや1回だけ飲みにいくよりは、業務のなかで接触回数を増やしたほうが良いということになります。
マーケティング活用
ザイアンスの法則はモノにも当てはまりますので、マーケティングにおいても有効です。
ある商品を売りたいときに、お客様への直接営業だけでは接触回数も限られてしまいます。そこで、お客様にデジタルをフルに活用して、接触回数を増やすことが重要です。
この法則にしたがって、最近では、SNS、メールマガジン、リマーケッティング広告などのマルチな手段を駆使したデジタルマーケティング手法が一般的になってきました。
接触回数を増やすことで、なんとなく記憶に残してもらうことが重要なのです。
恋愛活用
(私が恋愛についてアドバイスはできません。笑 あくまでこの法則の説明です!)
さて、恋愛においても同様です。人は、「遠くの好きな人より、身近な人」に惹かれるものです。
もし、万が一、相手と会えない状況になったのであれば、デジタルマーケティング同様、ツールを駆使して、接触頻度を増やすことです!
逆に、この人とは別れたいと思った場合は、接触回数をだんだんと減らすこということです。
自然消滅を狙いましょう。笑
注意点
ザイアンスの法則で一つ気をつけるべき点は、嫌悪感を抱かせてしまった後に接触回数を増やすと逆効果になるということです。(ストーカーになってしまう危険性があります。)
そこで、第一印象が肝心です。
あとで挽回することはとても大変なので、最初に勝負をかけましょう!
◆ザイアンスの法則とは、人や物に何度も触れることで警戒心が薄れていき、関心や好意を持ちやすくなるという心理的な効果である。
◆ザイアンスの法則は、接触時間やその内容はさほど関係なく、単純な接触回数・頻度が重要である。また、長期間よりも短期間に集中した方が効果が出やすい。
◆ファーストインプレッションで強い嫌悪感を抱かせてしまった場合は、接触の回数が増えるほど悪い印象が強くなっていき、ザイアンスの法則が逆効果になる可能性がある。