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お客様は選り好みしろ!

お客様は神様です」という言葉を聞いたことはありますか?

三波春夫さんの代名詞となっているこの言葉ですが、良くも悪くも日本中に大浸透しました。

確かに自分たちが提供している商品やサービスに対して、お金を支払っていただくお客様は本当にありがたい存在です。

だからと言って、「神様・・?」

な、わけないですよね。

実は、三波春夫さんの公式サイトにも、

「フレーズが真意とは違う意味に捉えられたり使われたりしていることが多くございますので、ここにちょっとお伝えさせて頂きます。」

*三波春夫オフィシャルサイト:「お客様は神様です」について

https://www.minamiharuo.jp/profile/index2.html

とあるんですね。

想像以上に、「お客様は神様です」の影響が大きかったこということでしょう。

 

シニア社員のなかには、「お客さまは神様」だと刷り込まれ、いまだに部下に対して「お客様は神様」的に説教する人がいます。しかし、そういう関係ではないのです。

では、何か?

お客様はパートナー」なのです。

これからは、お客様と一緒に価値創造をする時代です。

パートナーとして同じビジョンを持ち、新しい価値を一緒に創っていけるかどうかがカギとなります。

かなり前になりますが私が新人時代、法人顧客の営業をしていました。訪問する会社はいつも同じ十数社のお客様ばかりでした。好きなお客様と嫌いなお客様を選り好みしていたのです。

なぜか?というと、それは私が若気の至りで、単なるワガママだっただからだと思います。

●私が嫌いだったお客様の例

一言で言えば、「上から目線」の人。

例えば、

・「俺は客だぞ」という雰囲気を出し、高圧的で高慢な態度をとる

・年齢や肩書で態度を変える

・自分たちの情報(課題)は示さずに、ただ提案や価格ダウンを要求する

・やる気が感じられない

では、一方で、好きだったお客さまは、

●好きなお客様の例

一言で言えば、「同じ目線」の人。

例えば、

・情報(課題)を細かく共有してくれる

・こちらの情報をよく聞いてくれる

・良いモノを作ろうとしている

・パッションがあり、真摯でもある

嫌いなお客様は敬遠するようになり、好きなお客様ばかり訪問するようになり、結果、だんだんとお客様を選り好みしていたのです。

たとえば、私がただ若いというだけですぐに「(肩書のある)上司を連れてこい!」とか、あり得ないですよね。だって当時の上司は自分よりも使えないのですから。(笑)

今のようにSFA(Sales Force Automation)なんてのもありませんでしたし、好きなお客様だけを回ってることができました。良いお客様ばかりを訪問していると、営業訪問によるストレスも無く、楽しい営業時間を過ごすことができました。しかしある時、先輩上司から「君は同じお客様ばかり回っていないで、もっと数多くのお客さまを訪問するようにと!」指示されたのです。

その後、私がどうしたか?

もち、「ガン無視」です。  忙しかったですしね。(笑)

しばらくこのように同じお客様に通い続けていたところ、雑談できるような顔なじみの人が増えてきて、他所の部署の案件を紹介いただいたり、さらに先方の組織人事に関する情報、競合の情報まで教えていただけるようになりました。

その結果、顧客数は変わないまま商談数が増えていき、売上がどんどん上がっていった!のです。

もっと重要なことは、納品後のトラブルがほとんど無かったということです。

(この点は私の唯一リスペクトしていた上司に言われて気づいたのですが、)お客様と十分にコミュニケーションができているので、先方の考えとこちらの提案内容のGAPが無く、納品後のトラブルが無いのだと褒められたのです。

「クレームが無い→お客様の満足度が高く」なり、気がつけば継続的な取引ができるポジティブなスパイラルができていました。

*一点補足すると、好きなお客様は友達ではありませんので仲良しクラブではありません。

好きなお客様は、「パッションがあり、真摯」ですので、結構、細かい注文を出してきたり、厳しい要求をしてくることもあります。一方、こちらも「できないものはできない」とか、率直に意見を言ったりすることもあります。

良いものを一緒に創るパートナーだからこそ、率直に意見をぶつけ合える仲であることが重要です。

前述した、いろいろな客を回れと言っていた営業マンは、売上こそそこそこありましたが、一方で結構クレームを抱えていて大変そうでした。

お客様は神様ではなく、パートナーなのです。

以来、自分がお客の立場である場合にも、その会社や営業マンと継続的かつ信頼できるパートナーとして付き合えるかどうかという視点を大事にしています

お客様はパートナー

・お客様は選り好みして付き合うこと

・ビジョンが共有でき、一緒に価値創造できるお客様と付き合うこと

・お客様と常に双方向のコミュニケーションをとること

 言いたいことは率直に言うこと

その結果、

・お客様と継続的な関係が構築できる

・お客様とコミュニケーションが取れていると、クレームは無い!

以上、最近思っていることを徒然なるままに書いてみました。

最後までお付き合いいただきありがとうございました!