就職、転職

【就活生/転職者のみなさんへ!】面接官をして思うこと

私は今まで、数多くの就活生や・転職希望の方の履歴書を読んだり、面接を行ってきました。
そこで、これから就職面接を受ける方や転職で面接をされる方に、面接官の立場でいつも感じることをお話しします。
少しでもご参考になればと思います。

 会社選び

皆さんは、会社をどう選んでいますか?
学生時代に、行きたい学校を選択するときに、偏差値で選んでいた方も多いと思います。しかし、会社に偏差値はありません。かつては、親が子供に就職してほしい会社は、銀行などの安定した会社や名の知れたブランド力のある大企業などが多くあったように思います。しかし、このVUCAな時代では、銀行でさえ”フィンテック”によるディスラプターの出現によって、安定がおびやかされるようになってしまったのです。
*VUCAとは、をご覧ください。

私がいた会社も就職人気ランキングでは、常に上位でした。したがって、面接を受けにくる学生さんは、(もちろん口では言いませんが)漠然と大企業に就職したいという方が多くいました。

でも、これからは終身雇用の時代も終わり、「就社」ではなく「就職」せざるを得ません。
そこで、自分の好きなことを職業にすることです!

少子化の時代、企業側も人材獲得に苦戦しています。また、優秀な人材を採用したと思ってもすぐにに転職してしまったり、入社後は仕事への熱意が低かったということケースもあります。
私も、優秀な人よりその仕事が本当に好きかどうかというエンゲージメントを重視します。
あなたが、好きでマニアになれることを仕事にできないか、ぜひ一度考えてみてください。

かつて、アップルストアの店員の採用判断基準は、どれだけアップル製品のマニアであるかどうか(エンゲージメント)だったといいます。
iphone大好きマニアが、iphoneのセールスをしたらと思うと、強力なポテンシャルを感じますね。
またディズニーランドが大好きだというキャストの仕事ぶりを見るにつけ、社員とは、その会社の一番のファンであるべきだと思います。

 面接はお見合い

私は、面接はお見合いだと思っています。(お見合いをしたことはありませんので、想像で言っています。笑)
就職面接とは、企業側はこれから一緒に働きたいと思う人を、就活生側は自分が今後働いていく会社をそれぞれ決めるための、お互いをよく知るためのイベントです。
ただ一般的には、面接する側と面接される側で、上下の関係ができてしまうことが多いと思います。しかし、本来は対等でなければなりません。
お見合いだって、「とにかく結婚してください!」とか、「結婚してやろうか?」という関係性はおかしいし、それで結婚しても長続きしないですよね。

面接とは、自分がその会社で働くべきかかどうかをよく見聞きして、選択する場です。したがって、面接でわからないことがあればどんどん質問してみてください。
お見合いの場で、「私のことについて何か聞きたいことはありませんか?」って、相手にたずねたときに、「いえ、特にありません」って言われたら、この人は私に無関心だと思いますよね。実際の面接の場でも、「最後に弊社について何か質問はありませんか?」って尋ねると、「大丈夫です、ありません!」って答える人が意外と多いんです。
この人は、この会社に本当に興味があるのかな?と思ってしまいます。

また、質問の内容は何でも良いわけではありません。これもよくあるケースですが、「福利厚生どうなっています?」という質問だけしてくる方がいます。それはそれで良いのですが、ぜひ「この会社で自分のやりたいことは実現できるか?」といった点を確認をするような質問をしてください。その質問自体が自己PRにもなりますので。

 面接は一期一会

会社の面接を受けるといっても、面接官は”人”です。
したがって、極端な言い方をすると、面接の結果は面接官次第(完全な定性評価)といっても良いくらいです。たとえ自分の良さがアピールできても、面接官と馬が合わずに不採用になることは残念ながらよくあることなのです。

過去に、私がOKを出した学生さんでも、最終の現場責任者からネガティブな意見が出て、結果不採用となってしまったケースがあります。とても良い人材なのに本当にもったいない(この現場責任者は人を見る目がまったく無い!)と思ったことが度々あります。

もし、そんなことがあった場合、やりきれない気持ちは当然あると思いますが、結果が悪くても自身を失わないことです。面接官との相性でどちらの結果に転んでも、一期一会の運だと割り切りましょう。
とても大好きな人にふられたら確かに落ち込みますね。面談も不採用の連絡を受けたらプライドも傷つきますし、自身も喪失し、大変ショックを受けると思います。しかしそれ以上の人(会社)は必ずや出てきます。気持ちをすぐに切り替えてすぐに新しい人(会社)を見つけましょう。

 履歴書はストーリーで

履歴書の書き方のテクニック的なことは別の機会に触れたいと思いますが、まずは履歴書の内容についてお話しします。
履歴書は、まず面談者の記憶に残らなければなりません。
記憶に残る内容というのは、話しに具体的なストーリー(物語)があることです。
他人からのアドバイスをもらったりして何度も練習をしてきている成果は感じますが、模範解答のように文章はよく書けているものの、心に残らないものが多くあります。

ストーリーとは、どういう経験をしてきて、そのときにどういう行動をとったかということを具体的に語ることです。読み手側に面白い!と関心を引き、面接で続きを聞いてみたいと思ってもらうことが大事です。

逆に、抽象的な内容はNGです。
たとえば、肩書で勝負する人です。「テニス部の主将をしていました! だから責任感とリーダーシップがあります!!」って言われても、だから何?と思ってしまいます。
また、中途採用者には即戦力が期待されます。そこで面談では、前職での実績を確認しますが、その実績を曖昧に答える人が多いです。「●●プロジェクトのリーダーでした!」って言われても、だから何?と思ってしまいます。残念ながらこういう方は不採用の確率が高いです。

 男女の差!?

LGBTが言われているこのご時世に、男女差を言うのは適当ではないかもしれません。
ただ、私が経験した一般論としてお聞きください。

一般的に、面接受けが良いのは女性です。
なぜなら、コミュニケーション能力が高く、スキルも高くマジメな方が多いからです。女性のほうが真面目に勉強してきている方が多いし、スキルももっています。語学を得意としているのも女性のほうが多いですね。即戦力では女性のほうに軍配があがります。

では、男性はどう戦うか?

面接官としては、

・ポテンシャル(将来の伸びしろ)がある人と、

・(平均点はとれていなくても、)あるコトに突出したモノを持っている人

は、とても高い評価をつけます。

とは言っても難しいので、もう少し具体的にお話しすると、

①「オタク」度で勝負
オタクと言っているのはアニメやアイドル、ゲーム好きということだけではなく、何でも良いので、◯◯オタクという熱中できることを持っているかどうかということです。さらに、他の誰もやっていないようなユニークなものは、なおさら面白い!と思います!
オタクな人は、ビジネスでとても重要な「好奇心」を持っている方なのです。

「熱量」
夢を持って熱く語れる人には、将来のポテンシャルを感じます。また、熱量がある方は突破力を感じます。

これは私の視点になりますが、
オタク✕熱量=ポテンシャルあり
だと思います。

これは、私のかなり偏った意見かもしれません。あくまでご参考まで。

 一番難しく、一番大事な笑顔

最後に、面接で一番大事なことは「笑顔」です。
笑顔といっても、鏡の前でニヤニヤ、ヘラヘラを練習しろということではありません。
自分の好きなことを話している人は自然と目がキラキラしていて、笑顔として映ります。
この会社を好きだという思いや、自分の大好きな○○オタクな話しを、自身をもって話しができれば、自然と目が輝くのです。。

面接官として面接慣れをしてくると、面談開始後5分以内に、だいたいの結論が出ています。(あとの残りの時間で、その正当性の確認に時間を使っています)
それは、先ほど述べたとおり、この会社に好意を持ってくれていると感じられる人、そして好きなことを自身を持って話している「笑顔」を感じられるかどうかだと思います。

なかなか理解しにくいと思いますが、面談では良い笑顔で迎えられるようにしてください!!

まとめ


1 「会社選び」 好きなコトができる就職を考えよ
2 「面接はお見合い」 対等な立場で。相手に興味を示すこと
3 「面接は一期一会」 面接は運!
4 「履歴書はストーリーで」 具体的な面白いストーリーを
5 「男女の差!?」 オタク✕熱量=ポテンシャルあり
6 「笑顔」 好きなことを自身を持って話す 


 おまけ

面接において、横柄な態度をとる会社や上から目線で対応してくる会社はやめましょう。
ブラック企業の可能性大!です。

私も面接官として、一期一会の気持ちをもって、「この会社を選んでくれてありがとう!」という感謝とリスペクトの気持ちをもって面接をしてきました。
仮に結果が不採用だった人に対しても、わざわざ来てくれて本当にどうもありがとうと思います。就職という縁が無かったとしても、「この会社は素晴らしいなあ。」という憧れの気持ちを持ち続けてもらいたいと思います。
だって、面接しに来てくれている人は、その会社の一番のファンのはずですから。
それを上から目線で来る会社は、やめて正解です。

今、コロナ禍でオンライン面接が多くなって不安も多いと思いますが、基本は通常の面接と変わらないと思います。
ぜひ参考にしていただいて、がんばってほしいと思います!