coffee break

少しググるの、やめてみませんか? 

みなさんは、一日どのくらいGoogle検索に時間を使っていますか?

コロナ禍ということもあって、私は家でPCやスマホに向かう時間が多く、最近は何かにつけすぐにググっている自分が気になっていました。

そこで、今回は、

「少しググるの、やめてみませんか?」

というタイトルで今思っていることを書いてみました。

Google検索に頼りすぎ?

何かあるたびに、答えをみつけようとすぐにググっている方はとても多いと思います。私も買い物や料理レシピ、ニュース、また仕事では業界動向や競合他社の情報などを検索しています。 さらにもっと良い検索結果があるのではないか?と、検索ワードを少しづつ変えてみたり、画像で検索してみたり、下位の検索結果まで確認したりすることもあります。

また、以前は気になる情報があればクリッピングをしていましたが、あとでそのクリッピングを見たいと思ったときに保存しておいたデータを探すより、もう一度、ググったほうが早いのでクリッピングもしなくなりました。

それだけにとどまらず、AIスピーカーに向かって「OK Google 今日の天気は?」なんてこともしています。本当に便利ですよね。

ただ下手をすると、検索した結果を調べて考える時間より、検索そのものに時間を費やしてしまっているような気もします。

ところで、Googleの設立は1998年。その頃からネット上にはどんどん情報が増え、そしてスマホというモバイル端末が出現し、今では音声検索手段も当たり前になりました。欲しい情報をリアルタイムに適切に調べてくれるので、検索は生活には無くてはならないものとなりました。 Googleが、「Google先生」と言われる所以ですね。

もし坂本竜馬がスマホを持っていたら・・

さて話は代わりまして、坂本竜馬はなぜあの年齢で、日本の将来を憂い、大志をいただき、実行できたのでしょうか?

 

 

 

 

 

実は情報が少ない世界がそれを可能にしたのではないかと思うようになりました。当時の坂本竜馬の周りには、今の情報の何百分の一または何万分に一の情報量しか無かったでしょう。離れた場所との伝聞も何ヶ月もかかっていたので、リアルタイムにレスする必要も無かったはずです。

なので、少ない情報だけで考えて考えて考え抜いたうえで、大きな目標に向けて、大きな判断ができたのではないでしょうか?

もちろん、坂本竜馬の資質だからこそ可能にしたのは間違いないですが、もし坂本竜馬がスマホに向かって、「OK、Google 倒幕のためには何をしたら良い?」と聞いていたら、Google先生は決して「薩長同盟を結びなさい!」という回答はしなかったでしょう。

また、坂本竜馬がしょっちゅうYahooトピックスを見たり、しょっちゅうLINEをしていたら、あんなに大きな志はうまれていなかったのではないでしょうか。

答えがある情報はGoogle先生が的確な回答をリアルタイムに探してきてくれます。しかし、答えの無い問題は、Google先生に頼らず自分で考えなければならないのです。

第3の習慣「重要事項を優先する」

スティーブン.R.コヴィー博士の著書「7つの習慣」のなかの第3の習慣に「重要事項を優先する」という章があります。

下図は、時間マトリクスというものですが、人はすぐに重要なことよりも緊急なことに時間を使ってしまいます。

私は、緊急なことより重要なことを優先できるのは、実は情報精査(不要な情報は捨て情報が少ないこと)が可能にすると考えています。一方で情報過多であるとそれらの情報に気をとられてしまい、目先のことばかりに時間を使ってしまいます。この情報洪水の時代、実はほとんどがゴミ情報であって、重要な情報はほんの少しだけなのでは無いでしょうか? いかに余計な情報を捨てて本質にたどりつけるか?という情報の断捨離が重要となります。

ひとつの情報を十分な時間をかけて考えぬくすると本質が明確になり考えがぶれなくなるのでは無いでしょうか。

最近の政治家や経営者そして私たち自身も、目の前に現れるたくさんのゴミ情報に目が行ってしまい、本質的な課題を見ていない、もしくはそれを後回しにしてしまい、目先の緊急なことに終始してしまっているのではないでしょうか。

会社での仕事もそうだと思います。例えばちょこちょことメールで対応していると、なんとなく仕事をした気になっているなんてありませんか?会社のために生産性をあげるなら、もっと大局的な本質課題に向き合って十分に考えないといけないはずですが、やはり目先の緊急なことに翻弄されていると思います。

一方、坂本竜馬は、本質だけしか見ていなかったのではないでしょうか。

最近、企業では瞑想、マインドフルネスを推奨したり、仕事中にPCの使用禁止を設けるなどの施策を行っている会社もあります。目的は、重要なことを優先するということを期待しているのでしょう。

ちなみに、哲学とは「真理」を追求する学問ですが、自分の頭で本質を考え抜くということでは、実は哲学と同じかもしれません。

まとめ

“less is more”という言葉があります。「少ないことは豊かである」という意味です。

ドイツ出身の建築家、ミース・ファン・デル・ローエさんが残した言葉ですが、シンプルなデザインを追求することで、美しく豊かな空間が生まれるというものです。

”less is more”とは、余計なものをすべて捨て、本質的なものだけを残すことで本当の美しさが出てくるということです。

私たちは、ほんの少ない情報で物事の本質を理解して、そこから何かを創造する力を持っています。今はなんでもGoogle先生に頼ってしまうくせがついてきてしまいましたが、答えがある質問は聞けばよいですが、答えが無い答えを見つけるときは、ググるのを辞めて自分の頭で考えてみてはどうでしょうか?

スマホでググる時間を減らす一方、瞑想なども良いと思いますが、リベラルアーツを身に着けたり、いろいろな人たちと話をするのも良いのではないでしょうか。こういったコミュニケーションからアイデアが浮かんでくることってありますよね。

これからAIがさらに進んでくると、答えを教えてもらうだけでなく、きっとさまざまな判断までしてもらうことになるでしょう・・。GoogleやAIにすべてを委ねるのではなく、私たちは不要な情報を捨て本質の情報から自分の頭で考えて判断するということをしないと、いずれは人間がAIに使われるロボットになってしまうでしょう。

私は犬の散歩をするときはスマホをおいて、無心で物事を考える大事な時間となるように心がけています。✌

以上、最近思っていることを徒然なるままに書いてみました。

最後までお付き合いいただきありがとうございました!