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アジャイルのすすめ!

アジャイル

今日は、「アジャイル(Agile)」という言葉について触れてみたいと思います。

皆さんは「アジャイル」という言葉はご存知でしょうか?

英語では「素早い・機敏な」という意味ですが、最近は、システム開発手法を表す言葉として用いられています。

今回は、私がかつてアジャイル体験した話をしたいと思います。

そこで体験した内容とは、アジャイル開発の手法が仕事の進め方に適しているということだったのです。

アジャイル(Agile)とは

まずは、「アジャイル」という言葉を調べてみました。

柔軟で効率的なシステム開発によって、迅速なシステム提供を目ざすというソフトウェア開発手法の総称。アジャイル開発プロセスともいう。アジャイルは英語で、「素早い・機敏な・(頭の回転が)速い」などの意味をもつ。ソフトウェア開発の課題であった、開発期間の短縮化や低コスト化、柔軟で迅速な対応などを実現するための取り組みで、プログラマーなどの開発サイドから提唱された手法である。

(中略)

途中経過の成果を早い段階から継続的に顧客に引き渡ことで、開発途中での確認や仕様変更などに対応する。また、仕様書だけに頼るのではなく、顧客や開発チーム内でのコミュニケーションを重視することを原則としている。アジャイルは、計画重視のウォーターフォール型開発など、従来の柔軟性の低い開発プロセスにかわるものとして注目を集めている。

出典:日本大百科全書(ニッポニカ)

アジャイルを目の当たりにした・・

だいぶ前になりますが、私が法人営業を行っていたころの話です。

ある企業のショールームリニューアルのセールスを行っていたときのことです。そこで、提案書作成を行うために私は社内のデザイナーと一緒に現場へ下見に行きました。そして、たまたまお客様(担当者)に時間があり、現場を案内していただきました。

お客様が「ここはアール(丸みを帯びた)を基調としたデザインなので、アールを取り入れたディスプレイにしたいのです」と言った時に、私と同行したデザイナーは何気なくカバンからスケッチブックを取り出し、簡単なスケッチを書き始めたのです。

デザイナー
デザイナー
こんなイメージですかね?
お客様
お客様
いいですね! あとこの部分はもっとエッジを強調したいんです

スケッチを修正・・

デザイナー
デザイナー
では、こんな感じでしょうか?
お客様
お客様
はい、イメージ通りです。

スケッチをさらに少し修正→意見伺い→スケッチを少し修正を、何回か繰り返した後、

デザイナー
デザイナー
入り口からはいってすぐ目につくこの部分は、●●にしたほうがこのショールームのブランディングコンセプトが伝わりやすくて良いと思うのですが、いかがでしょうか?
お客様
お客様
なるほど! 確かにこのほうがずっと良いですね! もうこれで完璧ですよ!。笑

というやりとりを目の当たりにしたのでした。

その後、正式な提案書(現場でラフスケッチしたものを、きれいに書き直した導入イメージ図をいれて)と見積書を出して、見事に受注することができました。

実はこの商談は提案コンペ形式だったのですが、この30分程度の下見でのやりとりだけで受注が決定したようなものでした。

これぞアジャイル!

お客様の意向を何回も聞き、また当社デザイナーのアイデアを入れたものを、同じスケッチ上のイメージで繰り返し確認・共有することで、お客様の期待に沿うだけではなく、プラスアルファの提案をしたことで、お客様の期待以上のものを早く作りあげることができたのです。

なぜならお客様もこんなイメージのものは作りたいというアイデアはあるのですが、それはまだぼんやりとしたものです。

そこから、いろいろな人のアイデアを聞くことにより気づきがあり、新しい価値創造ができるのだと思います。

このときの経験から、何十年?たった後、「アジャイル開発」という言葉を聞いた時、ふとこのやりとりを思い出しました。

もし、上記の提案を「ウォータフォール」式に行っていたらどうなっていたでしょうか?

お客様からのRFP(Request for Proposal)を一方的に受け取り、その後、提案書作成に向けていろいろと準備を進めて立派な提案書ができたとします。

しかし、それがお客様のイメージにあったものとは限りません。

いくら立派な完璧な提案であっても、ひょっとしたら、最初の段階からボタンの掛け違いがあるかもしれません。

このアジャイル的なやり方は、普段の仕事でもたいへん有用です。

アジャイルのすすめ

たとえば、上司に「今週中に、このレポートをまとめておいてくれ。」

と言われた際に、「承知しました」といって、締め切りまでに完璧なものをつくっても、実は意に沿わないものであれば、それは無用の長物となるだけです。

例えばアジャイル的には、

上司
上司
今週中に、このレポートをまとめておいてくれ。
部下
部下
承知しました。ところで、ちょっと確認してもよろしいでしょうか? この資料はいつ、誰に、どのような目的で使用されるのでしょうか?
上司
上司
これは新商品開発プロジェクトを始めるために、来週の役員会議で稟議をあげる予定なんだ。そのための調査資料として使いたいんだ。
部下
部下
そうですか。では、今コロナ禍で環境が変わってきた部分があると思いますので市場の状況も入れたらいかがでしょうか。
上司
上司
できればそうしたいのだが、調べる時間があるのか?
部下
部下
私の取引先のうち、数社には直接ヒアリングできると思います。定性的な意見になるとは思いますがいかがでしょうか?
上司
上司
たしかに、直接の声があると企画の信憑性が高まるな。ではよろしく頼む。

翌日、上司に

部下
部下
資料案の構成表をご確認ください。また、取引先3社(A社、B社、C社)からヒアンリグができることになりました。
上司
上司
申し訳ない、私からは昨日こう指示をしたのだが、当日、財務担当役員の●●さんが出席することになった。だから、この企業の財務データを細かく調べておいてほしい。
部下
部下
承知しました。

っていったやりとりをすれば、最後の最後にどんでん返しをくらうことにはなりません。

また、ポイントは指示されたことをやれば良いということではありません。高度なテクニックですが、こちらから意見や質問をすること相手の考えを整理してあげるのです。つまり、上司のキャッチボールの相手になってあげるのです。

また、言った本人でさえ、すぐに考え方が変わってしまうことは多々あります。(環境の変化が激しいので、朝礼暮改になっても仕方ありませんね・・。)

だから、アジャイル的に仕事をしよう!なのです。

まとめ

アジャイルのすすめ!」 まとめ

1お客様や上司はやりたいことのイメージはあるが、全てを描ききれているわけではない

2お客様や上司とは言葉が通じているようでいて、実は通じていない

3環境の変化が激しいので、お客様や上司のニーズも刻々と変化している

・イメージを可視化、共有すること

・早い段階から意見や質問することで、相手に気づきを与えること

・繰り返し、確認すること

すると、お客様や上司が期待していた以上のものを創ることに貢献できるのです

以上、最近思っていることを徒然なるままに書いてみました。

最後までお付き合いいただきありがとうございました!